去る5月12日に、ボカロ丼のマストドンをv2.3.3に「やっと」アップデートしました。

アップデートの内容について

今回は2.0.0→2.3.3というかなりスキップしてのアップデートになりました。間がかなり飛んだ理由は、今回のアップデートでついでにやろうと思ったことがたくさんあったからです。作業の主な内容は以下のとおりです。

  • Dockerをやめる
  • (上にも関係しますが)新規インストールされたサーバに引っ越す
  • メディアファイルをS3に飛ばす
  • DB内に発見した不整合を修正する

このあたりは、他のインスタンスの管理者の参考のために何をどうやったかのまとめのドキュメントを書いているところですので、気になる方は @tomoki@vocalodon.net をフォローしていただくなどして、しばらくお待ち下さい。ここに書くかQiitaなどに書くかは未定です。

アップデートポリシーについて

ボカロ丼のアップデートポリシーは保守的で、基本的には「次のバージョンが出たら一つ前にアップデート」としています。

今後たとえば

2.4.0、2.4.1、2.4.2
2.5.0、2.5.1
2.6.0
2.7.0、2.7.1

と推移した場合、ボカロ丼はおそらく、2.4.2→2.5.1→2.6.0→2.7.1というバージョンアップを行うことになるでしょう。更新頻度によってはさらにスキップする可能性もあります。現在2.3.3にアップデートを行った理由は、2.4.0のRCが出たため2.3.4は出ないことが確定しているからです。

このルールにしている理由は、これまでの経験上、頻繁に発生するアップデートに対応するのは管理コストが高いという問題、それからマストドンはリリース版にもバグが多い、という問題があるからです。

ボカロ丼では過去には最新に追随していた時期(v1.2の頃)もありますし、まだリリースされていないmasterを追いかけていた時期もありました。しかしそれはユーザにあまりメリットがないどころかデメリットも多いと感じてきました。サーバを止めてメンテナンスを行っても、何が変わったのかわからない、という状態になるためです。

なので、v1.3以降はセキュリティや機能的に致命的な問題を解決するためのアップデート以外は積極的に取り込まずに、十分に安定してからアップデートする、という方針に切り替えました。

マストドンの一番のコストは、サーバ代ではなく管理者のメンテナンスにかかる人的コストではないかと思います。 特に個人インスタンスや趣味でやっている運営の場合、「自分でやるのはコストゼロ」と考えている方が多いと思います。しかし、マストドンのインスタンスは継続的に安定運用してなんぼです。管理人が疲弊しては元も子もありません。「自分でやるのもコスト」と考え、ベストなコストの掛け方を考えたほうがよいと思います。