作詞・作曲:五日P
0と1の風が吹く、今日は風が強い
錨の様に立ち尽くす眼前の情景
世界中に曼荼羅の如く広がる
現実2.0の迷宮の中で
窓の外でもげ落ちる階上の幻想
墜落機の断末魔から耳を塞いで
駆け下りろ
世界の深淵へもっともっともっと深く
そのまま足を踏み外して転落するように
嗚呼
水浸しの部屋で手を振る防人を横目に
電磁ノイズが耳を劈く 今日は荒れ模様
春夏秋冬が同期して混ざり合い巡りゆく
共鳴する記憶が強烈に映し出す
燃える翼が紡いだ絆の色
階下から湧き出る埋葬虫達の集団
それは生者を食らわんとす忌まわしき執念
駆け上がれ
最上階を目指してもっともっともっと高く
蹴落とした毒虫がばら撒く虹色の臓物
嗚呼
天地など曖昧な事など最初から分かっていたんだ
ずっとずっと西の彼方
最果ての地
情熱はこの手の中に在る
花の栞を千切って破いて
小さな夢
強い目の君の灯火
雨上がり
烟る街
日はまた昇り
朧月が君の残響を映す
駆け抜けろ
極彩色の回廊をもっともっともっと速く
身体がひしゃげタールの海に沈みゆく前に
嗚呼
九龍城の旅路はまだまだ終わらない